この前試験終わる前から、時間の許す限りSwitchのゼルダやってる。こんなにハマったの初めてかもってくらいやってる。街を歩けばビルの壁をリンクさんが上り、エスカレーターからパラセールで飛び降りる想像をするくらいにはまってる。
やることがたくさんあって、ただ行った事ない道を進んでみたり、ちょっとしたお使いをこなしてみたり、高いとこ登ったり、そっから降りたり、また登ったり、たくさん薬使ったり、人探したり。
ゲームの目的地はあるんだけど、そこへまっすぐ行くとすぐ死ぬので、達成するまで寄り道のようなことをひたすら続けて、少しずつできることをふやしてく。
もどかしいところもあるんだけど、なんかそのうまくゆかない感じがゲーム感を薄めて、ハイラルをうろつくリンクさんに自分をうまく重ねてくれる。
はじめは早くクリアしなきゃな、という感じでせかせかやってたのだけど、神獣を2匹解放したあたりで、心のリンクさんが、ちょっとおれは最近急ぎすぎたな。と申した。
名もない高い崖に登った。夜になっていた。
焚き火で湯を沸かし、適当な何かを焼いて食べながらリンクさんは空を見ていた。私もつられて見ていた。プレイ時間はまあまあ行ったはずなのに、地図にはまだまだ知らないところがあった。これを一気に知ろうっていうのは、私のよくないくせだ。そのくせで廃人プレイをし、リンクさんに無理をさせてしまった。
リンクさんはボタンを押せば一瞬で終わる夜をスキップせず、空を眺めていた。雲の合間を月が流れていく。ここ最近の雨が過ぎ、とても穏やかな夜だ。世界の色が緩やかに変わっていくと、デスマウンテンから朝日が昇ってきた。このとき、リンクさんと私は同じことを考えてたと思う。
ゲーム画面を通じて過ごす不思議な夜である。
この夜が明けたら、リンクさんは世界を救う旅にまた出発する。そして私も何か、ゲームばっかやってないで出発しよっかな。
一晩を過ごしたただ高い崖は、ゲームで重要なイベントも起こさないが、私の心に強く残って、もうちょっときちんと、廃人にならないよう、丁寧にゲームを楽しみたいな、と思ったのでした。